人生2回目の矯正をします。番外編 ~栄養をお勉強~
先日から矯正の装置が付きました。そしてできるだけ早く終わらせたいのです。
私は腐っても末端医療系の学部に通う身。歯学部ではないけど少しなら理解できるはず。
知識をつけ、矯正の味方になることを決意しました。
今回は矯正の歯の移動と栄養の関係を今まで大学で習った組織学、生理学など復習しながら勉強する少しだけ堅苦しい回です。
知識自体は大学で使用している教科書やレジュメ等から引っ張りますが、つなげ方、解釈が違うこともあるかもしれません。その場合コメントにてご指摘くださると幸いです。
骨と歯の違い
成分構成
主な成分構成は同じです。
- 無機質71%
- コラーゲン19%
- 水分8%
- その他2%
無機質にはハイドロキシアパタイトCa10(PO4)6(OH)2というカルシウムリン酸塩が主成分です。その他マグネシウムMg、ストロンチウムSr、重炭酸HCO3、フッ素Fがあります。
歯
歯は外側からエナメル質、ゾウゲ質、セメント質から成り立っています。
エナメル質は生体内で最も硬い。しかし細胞ではないため再生されません。
その中にあるゾウゲ質は硬くはないが柔軟性を持っています。
セメント質は骨に類似していて、歯槽骨に直面する最外層です。歯槽骨は歯の根を支える骨です。なので歯茎に埋まっているところの部分の外側にあたる部分です。
セメント質と骨を結ぶ膠原繊維(コラーゲン)を含みます。なので圧力による破損に強い抵抗性を持ちます。よって矯正でセメント質を歯槽壁からもぎ取る処置をすることもあるらしいです。
違い
これは手持ちの教科書ではいまいち理解できなかったため調べました。
歯は骨とは違うの? サイエンスonSaturday Do科学 - 倉松歯科医院(大阪市旭区)
こちらのサイトが簡潔で分かりやすかったです。
今回の話にはあまり関係しない話でしたが、ひとつ賢くなりました。
矯正の歯の移動
こちらも手持ちの教科書では情報がつかめなかったため検索しました。
こちらのサイトの「矯正歯科の治療方法について」という欄を参考にしています。
矯正の歯の移動は破骨細胞と骨芽細胞の2つによる骨代謝を利用しているとのことです。
歯学部ではないですが骨代謝の栄養素についての記述は大学で使用した教科書にあるので調べていきます。
骨代謝とは
まずなにげに使っている代謝は、
1 古いものと新しいものとが次々と入れ替わること。「新陳代謝」
2 生体内で、物質が次々と化学的に変化して入れ替わること、また、それに伴ってエネルギーが出入りすること
つまり骨代謝とは骨芽細胞という細胞が骨を作り、破骨細胞が骨を吸収する。これを繰り返し骨代謝となっています。
本来骨は体を支える他にもCaの貯蔵という役割もあります。破骨細胞は骨からCaを血中に放出することで血中のCa濃度を一定にしています。なのでCaが不足すると骨粗鬆症になります。血中の濃度を一定にすることが仕事なだけで決して破骨細胞は悪者ではありません。悪いのはCaの摂取量が不足してしまう別の要因です。
話はずれましたが、矯正は骨代謝が行われていることで歯が移動します。なので骨代謝を早めれば歯の移動速度が上がるはずです。
実際子どもの矯正が推奨されるのは成長期の子どもは骨代謝が速いため矯正がすんなりいくからです。
骨形成
骨形成には各種栄養素の密接な相互関係の上で成り立っています。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性ビタミンです。これはコラーゲンの合成に必須な成分です。
ビタミンCが不足すると骨折治癒の遅延がおこります。
ビタミンCは水溶性のため多く摂りすぎても尿に排泄されます。なのでとりすぎを気にする必要はありません。
緑色野菜、果物、イモなどに多く含まれます。
ビタミンD
ビタミンDは脂溶性ビタミンです。骨形成を促進し、骨を溶かし、血中にCaを放出する骨吸収を促進します。
脂溶性ビタミンは摂りすぎても排泄されず、肝臓で貯蔵されます。なので過剰に摂取すると軟部組織の石灰化を引き起こします。
脂肪の多い魚(サケ、カレイなど)、卵などがビタミンDを多く含みます。
サプリなどで補う場合は用法容量を適切に守りましょう。
また、ビタミンDを体内で活性型にするために紫外線が必要なので、少し日光を浴びましょう。
ビタミンK
脂溶性ビタミンです。アミノ酸を変換する際に必要となります。また、ビタミンDと一緒に摂取し続けると骨密度が増します。
納豆、キャベツ、ホウレンソウなどに多く含みます。
カルシウム
骨の主成分のハイドロキシアパタイトに必要な成分です。カルシウムは日本人は大きく不足しているようで、厚生労働省は目標を2300mg/日と定めています。牛乳だと2L 以上に相当するようです。
カルシウムは吸収効率が悪く、またスナック菓子などリンPを多く含むものを摂りすぎると一緒に排出されてしまうので食べ合わせも大事です。
乳製品、豆、葉菜に多く含まれます。
他にもMg、P、Fe、Znの摂取が大切になります。
ひとつずつ栄養素を考え献立を作れるのが理想ですが、めんどうな方はバランスの良い食事を心がけると良いと思います。
バランスすら考えたくない私は納豆、野菜、プリンを3銃士として取り入れようと思います!
また今回あげた栄養素を多く含むものとして肉がありませんでした。肉だけ、魚だけと偏らずに両方を交互に食べられるように工夫する必要があると感じました。
感想
インターネットでの検索は情報が多くつかめますが、専門用語を使ったり使わなかったり、説明レベルがまちまちだったりと全体像を理解するのは結構大変です。
より専門的なところはわかりかねますが、自分が理解できる範囲をしっかり理解できました。普段の勉強もこれくらいやる気を出せたらいいのに。
自分用に記述しました。嫌いなホルモンの部分は全カットでもしかしたら他の方にとっては断片的な情報になってしまった可能性があります。
誰でもわかるように説明するのは本業の方に勝てるはずがありませんし、私は末端医療学生として医療学生に説明できる程度のレベルを意識し書きました。
このまとめが私以外の誰かの役に立てば幸いです。
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