サンショウウオのあたまのなか

サンショウウオ大好きな女子大学生が思っていること、まただれかに伝えたいことを人知れず書いているブログです。等身大の私の考えのぞいてみてください。サンショウウオについて出てくるかは…

初代よりも歴が長いぶたさん。(前編)

※この記事にはぬいぐるみを解剖する写真が掲載されています。ご気分を害される方は閲覧をご控えください。

 

前回のおおさんしょううおの手術を終え、家にはもっと重症患者がいることに気が付きました。そして自信もついたので、新たな手術を行うことにしました。

 

その名を「「ぶたさん」」

 

では、今回あたまのなかでぶたさんと私で交わされた問診、触診の様子をご覧ください。

 

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ガラガラ~

 

私「こんにちは~今日はどうされましたか?」

ぶたさん「どうも~。年をとってしまいまして、、、どうも前足がやせ細ってしまい、さらにお腹から膿がでてきてしまって、、、どうにかなりませんかね。」

 

私「失礼ですが今何歳でおられるんですか?」

 

ぶたさん「飼い主が8年前の正月に福袋を買いまして、、 出会ったので飼い主と出会ってから8年4カ月。 ただそれ以前の記憶がないのですが、 飼い主が当時調べたところによると わしは三兄弟として売られていたようです。 なので実はもっと年を取っているのかもしれません。」

 

私「運命的な出会いだったんですね。8年以上、9歳程度と考えた方がよさそうですね。」

 

私「まず前足から確認させていただきますね。」

 

私「右前足が中身抜けてますね。左は半分くらいになってしまっていますね。ちなみに、後肢は~大丈夫そうですね。」

 

私「で、お腹ですね。こちらは袋になっているようですが、、、」

 

ぶたさん「ここは匂い袋を入れるためのものだったのですが、飼い主がラベンダーの匂いが気持ち悪いらしく、使われたことはないですね~」

 

私「なるほど。こちらの袋から出てきている黄色い粒が匂い袋から出てきたにないかですかね?」

ぶたさん「どうなんでしょうね。よくわからんくて、気が付いたら・・・」

 

私「今回の治療方針ですが、まず、お腹の袋を切開して、切除、その後脂肪をすべて取り出して、全身入浴、乾燥後新しい脂肪を詰め替え、元腹袋があったところを縫い合わせる手術を行うのがベストと考えています。」

 

ぶたさん「入浴もしていただけるのですね。ありがたい。今までも飼い主に重曹とブラシで汚れと戦ってもらっていたので。」

 

私「こちら手術の同意書となります。副作用は洗浄によるカビ、全身の脂肪入れ換えのための局部違和感、詰める脂肪の量が元の量と多少の増減が見込まれ、体重の変動が考えられます。ご質問はございますか?」

 

ぶたさん「この年にして初めての手術ですが、どうぞよろしくお願いいたします。」

 

私「こちらこそよろしくお願いいたします。では、同意いただけるようなのでこちらの同意書に記入お願いいたします。」

 

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では、現実に戻りまして今回のぬいぐるみについて解説いたします。

 

家具屋さんで取り扱っていたほんやら堂さんの福袋より出会った子で、低反発のさわりごこちでした。当時値段が気になり、調べたときピンクで目がハートかぱっちりしていたブタが長女、黄色で目が星のぶたが次女、で、末っ子として紫の私が出会った寝てるブタというシリーズのぬいぐるみでした。今回も正確な名前や年数を知ろうと調べてみたのですがリサーチ力が足りず、データを見つけることが出来ませんでした。運よく匂い袋のところに品質表示のタグがついていたのですが、詰め物:ウレタンフォーム、綿(ポリエステル)と読み違え、綿が詰まっているのはわかるが、詰め物ってどこのこと???と大混乱。とりあえずお腹を開けてみることにしました。ちなみにウレタンフォームはポリウレタンのことで、ポリウレタンは、水分による加水分解や空気中の窒素酸化物(NOx)、塩分、紫外線、熱、微生物などの影響で徐々に分解される。分解はその素材が合成された時から始まる。(参照 wikiペディア

 

また顔周り、耳の縁、足、鼻先が特に汚れています。今回は毛並みを考える必要はないですが、汚れを落とすのが少し大変そうです。

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ぶたさん術前+タグ

 

今回もシームリッパーでマジックテープのあたりを攻めて切開していきます。少し中がのぞけた段階でがっくりきました。ポリエステル綿のなかに黄色いものがうまっています。これが噂のウレタンか劣化してぼろぼろ出てきたということは取り出すの面倒くさそうだな。前回のおおさんしょううおは紫外線の効果により色が抜けていましたが、今回は表面の近くにあるウレタンが紫外線により赤く、そしてかたくぼろぼろに劣化しています。これが布の隙間から出てきていたようです。袋を全摘出し、ビニール袋に全身の詰め物を取り出していきますが、テーブルの上どころか私の服や床にもウレタンの粉が落ちていきます。今回足に装飾用の刺繍?があり、そこにウレタンが一緒に縫われているので慎重に取り外していきます。そして全部摘出した結果ウレタンと綿の総重量、約100g。今手元にあるおおさんしょううおの残りの綿(50g弱)じゃ足りなさそうで、2日がかりになることが決定。

 

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詰め物を取り出され、ぺらぺらになったぶたさんを前回同様以下の方法で洗っていきます。

  1. 30℃程度のお湯で軽く水洗い
  2. 衣料用洗剤で押し洗い
  3. すすぎ
  4. 柔軟剤に20分つける
  5. タオルにくるみ洗濯ネットにいれ脱水
  6. 乾燥

1の段階で裏面のウレタンカスをできるだけ洗い流します。

今回は前回の反省を含め、2でおしゃれ着用洗剤を使いました。洗っていましたが、汚れがひどかったところが落ちていない感じだったのでウタマロ石けん(固形)を使い軽くこすり洗いしました。漂白剤だとおそらく色抜けするのでこれからぬいぐるみの手術を予定している人はウタマロ石けんおすすめです。175円くらいです。

 

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ぶたさん入浴

 

今日はぶたさんが干されたところで作業終了。すべてを摘出しているため布だけで毛足も短く、すぐに乾きそう。

 

 

 

次回予告

初代よりも歴が長いぶたさん。(後編)

 

ぶたさんが乾燥し、翌日綿詰めされるところからお送りいたします。

また次回お待ちしています。